〜世界中がグリーフ:平和の使者を喪って〜
ローマ教皇フランシスコは去る4月21日に亡くなりました。 キリスト教会で最も大切な祝祭日である復活祭の翌日のことでした。26日、バチカン広場で営まれたフランシスコ教皇の葬儀には、20万人を超える人々が参列し、深い哀悼の意を表して別れを告げました。人々は、教皇が在位した12年間にわたる計り知れない努力と、世界平和への多大な貢献に心から感謝し、その死を悼みました。
フランシスコ教皇は2019年に来日し、長崎と広島を訪問。平和記念碑の前で原爆犠牲者を追悼し、祈りを捧げました。教皇は、犠牲者たちが経験したであろう筆舌に尽くしがたい苦しみを決して忘れないと誓い、その言葉は犠牲者や生存者にとって、どれほど力強く、慰めに満ちたものであったことでしょう。
教皇の大切なメッセージは、現在も広島平和文化センターに大切に保管されています。
(以下保管されている直筆のメッセージ)
英語
『I have come as a pilgrim of peace, to grieve in solidarity with all who suffered injury and death on that terrible day in the history of this land.
I pray that the God of life will convert hearts to peace, reconciliation and fraternal love.』
和訳
『わたしは平和の巡礼者として、この地の歴史の中にあるあの悲惨な⽇に、傷と死を被ったすべての⼈との連帯をもって悼むために参りました。いのちの神が、(わたしたちの)⼼を、平和と、和解と、兄弟愛へと変えてくださるよう祈ります。』